潮干狩りの季節が近づくと、貝毒の情報がでてきます。
貝毒なんて言葉知らなかったのですが、近所の飲食店で、
って言われたので、ちょっと調べてみました。
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愛知県の貝毒情報は、愛知県農林水産部水産課のサイトで知ることができます。
僕は、そもそも潮干狩りに行く予定はなかったんですが、さらに、そこの店のお客さんが、
でも、綺麗な水の中で2、3日水を吸って吐かせた牡蠣なら大丈夫
という情報をくれたので、ますます貝毒について知らなければ、と思いました。
生牡蠣は好物ですからね。
貝毒というのは、主に以下の4種類にわけられます。
- 下痢性貝毒(ムラサキイガイ、ホタテガイ、チョウセンハマグリ、コマタガイ等。)
- 麻痺性貝毒(ホタテガイ、ムラサキガイ、アカザラ、アサリ、ヒラオウギ、マガキ等。)
- 神経性貝毒(カキ)
- 記憶喪失性貝毒(ムラサキガイ)
これらは、貝のえさとなるプランクトンが原因となっています。
嘔吐、腹痛、発熱、下痢などなど、激しい症状を引き起こすので、貝毒が基準値以上検出された場合には、出荷停止などの措置がとられます。
原因となる貝は、カキ、アサリ、ハマグリ、シジミ、ムール貝などの二枚貝が多いです。
日本国内では、神経性貝毒と記憶喪失性貝毒は、発生報告はないどうですが、麻痺性貝毒には、マガキがあります。
なので、上記の飲食店のお客さんが言っていた「カキには貝毒は無い」というのは正しくないようです。
マガキ(真牡蠣)って何?岩牡蠣と違うの?
という疑問がわきますね。
もう少し調べてみました。
真牡蠣と岩牡蠣は、旬の時期が違います。
真牡蠣の旬は10月~4月で主にカキフライなどにします。
岩牡蠣の旬は6月~9月です。
生ガキとして食べるのは、岩牡蠣です。
上の貝毒のリストに含まれないので岩牡蠣は安全だと言われていますが、ノロウイルスの可能性は十分にあります。
「カキには貝毒は無い」というのは、ある意味、正しいのかもしれませんね。
(岩牡蠣も貝毒がないとは言い切れないようです。)
でも、綺麗な水の中で2、3日水を吸って吐かせることを海水循環浄化といいます。
貝毒とノロウイルスの違い
貝にあたるといった場合、上記のような貝毒と貝の体内に蓄積したノロウイルスによる場合があります。
他にも、大腸菌、腸炎ビブリオ等の細菌による場合があります。
下痢性貝毒は、貝が食べた有毒プランクトンが食中毒の原因ですが、ノロウイルスは、下水に含まれるノロウイルスが、貝の中に蓄積することで食中毒が発生します。
貝毒は基本的に加熱によって消滅しないのですが、ノロウイルス、大腸菌、腸炎ビブリオは加熱により殺菌できます。
貝毒の場合は、だいたい30分から数時間が潜伏期間です。
貝毒って感染するの?ってよく心配する人がいますが、貝毒そのものは、通常は伝染るものではありません。
貝による食中毒で、原因がノロウイルスによる場合は、感染のリスクがあります。
もしノロウイルスに感染したら?
ノロウイルス の場合は、二次感染を防ぐために、消毒液を作成し、対処することになります。
ドアノブ、 手すりなど、感染者が直接触れた場所・物に対しては、家庭用塩素系漂白剤10mlに対して水2.5 ℓ
嘔吐物,便などが直接付着した場所・物に対しては、その5倍の家庭用塩素系漂白剤10mlに対して水0.5 ℓ
の消毒液で対応します。
貝による食中毒は、軽い場合も多いのですが、死者が出ることもあります。
国内でも浜名湖アサリ貝毒事件という被害者は合計334名、最終的な死者が144名にいったった事例もあります。
カナダで起きた養殖のムラサキイガイの貝毒による集団食中毒では、被害者は107名、その4分の1に記憶障害が発生するというものもありました。