「浮き輪に効率的に空気を入れる方法」浮き輪をパンパンに膨らましたのに、海やプールで遊んでいると思ったより柔らかい。
そんなとき、もしかして穴が空いていて空気が抜けているのでは?
と、思うことがあります。
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でも、穴が開いている訳でもないし、空気を入れる穴から漏れている様子もない。
空気が漏れていないのに、浮き輪が少ししぼんでしまうのは、浮き輪の内部の空気の温度が下がったことによると考えられます。
高校物理で習うボイル・シャルルの法則というものがあります。
ボイルの法則
温度と質量が一定の場合、気体の圧力 p は体積 V に反比例する
pV = k(一定)
シャルルの法則
圧力と質量が一定の場合 、気体の絶対温度 T は体積 V に比例する
V/T= k(一定)
浮き輪の場合、圧力は大気圧と釣り合っていると考えると一定とみなすことができるので、シャルルの法則が適用できます。
シャルルの法則の両辺にTをかけると
V= kT
パンパンに膨らました浮き輪を冷たい水につけることで、体積が減ります。
浮き輪に空気を入れた時の空気の温度が30度、水温により浮き輪の中の空気の温度が20度になったとすると、
体積は、
k(30+273.15) から k(20+273.15)
に減少します。
(k(30+273.15)-k(20+273.15) / k(30+273.15) ×100=3.41
浮き輪は3.41%しぼみます。
浮き輪がしぼまないようにする方法
ということで、浮き輪の内部の空気の温度が下がることで、浮き輪がしぼむことがわかりました。
計算は省略しますが、空気を入れる時の絶対温度をt、水温によりt-αに温度が下がったとしたら、
100α/tパーセント体積が減ります。
100α/tから、αを減らす、または、tを増やせば浮き輪の体積の減少率が小さくなります。
水温をコントロールすることは難しいので、水温が一定だと考えます。
tを水温に近づけることで α が 0 に近づきます。
状況にもよりますが、普通は t を増やすと α が増えてしまいます。
夏の海辺で浮き輪に空気を入れる時は、車の中や室内など、できるだけ室温が低いところで入れることで α を小さくすることができます。
結論
浮き輪がしぼまないようにするためには、クーラーを最大限効かせた室内で空気を入れる。
逆に温度が低すぎるところで空気を入れると、外で浮き輪の中の空気が膨張して破裂するかもしれないので注意しましょう。
→浮き輪が破裂した!修理してみました。